建築基準法改正で、安全や省エネから遠ざかってしまう人もいるのでは

改正建築基準法で、大規模リフォームに建築確認が求められ、あるいは再建築不可物件でのリフォームができなくなり、結果的に住環境が悪いまま留まる人が増えてしまうのでは?


東京都知事選挙が
なんだか
すごいことに
なってますね〜

当選する気もなく
都知事選そのものに対して
何かを訴える気もないような人は

かまえばかまうほど思うツボなので
話題にしないのが一番なんだろうけど

裸の写真とか
風俗店の宣伝とかは
公職選挙法とは別の法律で
アウトのようですが

肝心の公職選挙法では
出馬してわけわからんポスターを
一斉に貼ることは
禁じられてはいないみたい。


↑こちらは毎日新聞webサイトより

禁じられていなければ
何をやってもいいかというと
そんなことはない、と
言いたいところだけど

建築業界でも
グレーとかブラックとかは
まあまあありますね。

この先、心配なのが
2025年の建築基準法改正による
リフォーム工事への影響です。

ご存知のように現在は
リフォームはかなりのところまで
やりたい放題で

再建築不可物件でも
リフォームと言い張って
限りなく新築に近い建物を建てる

そんなやり方も通用してきました。

今後は、この手の工事の多くにも
確認申請が必要になるので

実質的に再建築不可の敷地では
大規模リフォームができなくなる
かもしれません。

今回の基準法改正の背景には
カーボンニュートラル、温室効果ガス削減
といった省エネ対策があり

省エネ基準適合と
木材利用促進で
旗がふられています。

なんか、そっち方面に
理由をつければなんでもありだなあ?

省エネ化で重量増もあるから
構造もきちんとチェックするのだ
というのが4号特例廃止の理由づけ
みたいに見えたりして

リフォームのほか
都市計画区域外での新築でも
確認申請が必要なケースが増え

200平米未満の平屋以外は
大体申請が必要な状態に

じゃあどうするか。

来年からは大変になるから
今のうちにさっさとリフォームしちゃおう
と営業する

と、駆け込み需要を喚起するのも
一つの手ですが
やれる数には限度がありますし

来年以降のお客さんに対しては
なんの効果もありません。

能登半島地震で倒壊した
建物の多くが
後付けのカーポート
(違法建築状態)を備えていて

補助金をもらっての
耐震改修ができなかった
という話もあります。

(違法じゃなくても
改修しない人が多い地域
だったみたいだけど)

作り手の工務店さんは
なかなか言えないだろうから
僕が代わりに言っておく。

この法改正によって
再建築不可の物件に
住み続けることが難しくなったり
リフォームを諦める人が増えたりして

結果的に
安全や省エネからは
遠ざかってしまうのではないか?

建築基準法とは違って
また都知事選に戻るけど

小池百合子都知事の
今回の都知事選の公約には
木造住宅密集地域の解消促進

というものが挙げられています。


↑小池百合子さんのwebサイトから

これまでも東京都では
指定地域の住宅を除去した後の
固定資産税を減免したりしていましたが

木密地域の解消って…
取り壊し以外にあるのかなあ?

防災上の問題はもちろんあるけど
綿密な都市計画で生まれた町より

自然発生的に、こんなとこにも建てちゃった
そんな街の方が
魅力があると思うけどな…