ちょっと前の話ですが
こんな記事が目につきまして

百恵さんって引退して40年以上経ってるのに
追っかけられて写真撮られるのね…大変だ…
タイトルは
三浦友和と百恵さんが見据える今後の暮らし、親バカでも“バカ親”にはなりたくない…息子たちに迷惑をかけず、ふたりきりの最期を送るのにふさわしい終の棲家探し
いろんなキーワードが入ってるなあ…
子育て、親の介護
家を維持するのが金銭的に大変
二人だけで住むには大きすぎる…
という具合に
住まいの変遷のお手本のようでもあります。
家族構成に合わせて
住み替えがもっと容易なら
こういうことも起きないのにな〜
と思う反面
新築してもらってずっと住んでもらう
というのがほとんどの工務店の
ビジネスモデル(ってほどでもないが)
だから、あんまりそうなっても困るんだけど。
とはいえ、引っ越しもそう簡単ではないですね。
僕は幼少期から現在に至るまで
何回引っ越ししたかな…?
と数えてみたら
扶養されていた時代から独身時代に8回
この間22年ぐらい?
(実家に行ったり出たりが多いが)
結婚してから今に至るまでが3回
(この間…もう30年超えてるなあ)
一箇所で暮らした長さとしては
今住んでいる家が一番長いことになってます。
人によって引っ越し頻度は
かなり違いがありますから
家を建てるまで1回も引っ越したことがない
という人もいれば
両手両足でも足りないぐらいの人もいます。
でも、どの人も
原体験になる家
というのがあるのではないでしょうか。
その家を基準にして
新しく建てる家のことも判断するような
モノサシ的な家。
このモノサシが人によって全然違うのですが
家づくりの時は、そこにあまり言及せず
性能評価基準で表せるような
万人に通用するモノサシ
(これは万人に通用するだけに大事ではある)
そして、直前に住んでいる
安普請の賃貸アパートに置いてある
家具やら家電やらの量を元に
直前の暮らしだけがモノサシになって
しまっていたりする。
けれど、本当にその人が求めている
住まいの像というのは
原体験になっている家からこそ
わかる、ような気がしています。
もちろん、原体験には
ポジティブなものもあれば
ネガティブなものもあり
例えば庭が素敵だったので
今度の家も庭が欲しい
なんてこともあれば
とにかく寒くて暗かったから
明るくて暖かい家がいい、とか
そういう原体験に至らずに
今の瞬間だけの不満を聞いて
家を作ってしまうのは
もったいないというか
怖いというか…
この場合、最大の関門は
夫婦の原体験が違うこと
どちらかに素敵な家の原体験があり
どちらかには、そういうモノサシが
ない場合、揉めるかもね…
というわけで、わざわざそんな
地雷を踏みに行くこともない
と思うかもしれませんが
(住まい手にとって)良い家を建てる
ということは
そういうことに踏み込むことでもある
小さい頃、どんな家に住んでましたか?
なんて、あまり他では聞かれないだろうから
お、なんか違うな? と思っていただける
かもしれません。
もちろん聞くだけじゃダメで
聞く側が、そういう視点を持ってないと
意味ないですけどね。
「注文住宅」という名で刹那的な注文を聞くのは
どこだってできるけど
その人の人生を反映させるような提案ができたら
かっこいいじゃないですか!