日曜恒例メシの話
最近、遅ればせながら
連載25年を超える鮨漫画
『江戸前の旬』にハマってまして。
江戸前鮨というのは
単にいいタネを使うだけでなく
材料に一仕事するのが職人の誇りで
例えばコハダは酢と塩で締める
穴子やハマグリは煮る
マグロはヅケる
白身は昆布締めにする
のように
素材に一手間加える
というのが漫画に繰り返し出てきました。
まあ、昔は冷蔵庫もなくて
そういうことをしないと保たない
ということもあったんでしょうけど
確かにコハダなんか
酢締めしてないと美味しくないし
日持ちだけの問題じゃないような。

魚も鮮度がいいことが絶対ではなく
熟成させた方がいい魚はちゃんと日を置く
というのが江戸前鮨です。
これに対して
単に新鮮な刺身が乗っかっている
お鮨、というのもありますね。
最近はそっちの方が多いかも。
好みの問題といえばそれまでですが
一仕事する、という姿勢が
工務店のスタイルに似ているなあ
なんて思いました。
「仕事」って言ったら
一般に思い浮かぶのは「労働」に近い
英語ならworkですが
鮨の世界だと「仕事」は「職人技」
英語だとcraft
英語でも「Shigoto」で通じる場合も
あったりするんだとか。
ということを踏まえて
改めて
「仕事」してますか? と問いたい。
鮨といえばもう一つ
最近行ったお鮨屋さん
(お店の悪口を書きたいわけではないので
以下の写真はみんなAI生成・実物ではありません)
カウンターについてさあ注文
と思ったら
タブレットでやんの

(こんな感じ)
外国人客に対して多言語化が容易だし
導入意図はわからなくもないですが
鮨屋のカウンターで
目の前に握ってくれる人がいるのに
下見てタブレット操作って???
別におしゃべりしたくて
鮨屋に行ったわけでもないし
ましてや漫画で読んだことを
ひけらかして店を貶める気もないですが…
一手間加えていない
お刺身が乗っかったお鮨でした。
まあ、美味しかったですけど。
時々行くお気に入りのお鮨屋さんでは
カウンターの中の大将と二代目は
ずっとお客さんと喋っています。

(こんな感じ)
そういう店を好む人もあれば
そうじゃない人もある
ってことかもしれませんが
食べ物の味や値段だけでなく
こういう「雰囲気」が
実は工務店の仕事にも大事なようで
お客さんに決め手を聞くと
「雰囲気が良かった」
という話が結構あります。
何千万円もの買い物をするのに
雰囲気が決め手
というのは意外かもしれませんが
逆に、高額であるが故に
自分に合った雰囲気のところでないと
任せたくない
という気持ちも働くことでしょう。
工務店側から見ても
合わない人とはやりたくないですよね。
いくら美味しい店でも
雰囲気が合わなければ行きたくないし
いくら素敵に見える家を作っていても
雰囲気が合わないとお客さんは遠ざかる
雰囲気に正解はないだけに
何を目指せばいいか分かりにくいですが
一度来たお客さんが離れてしまうことが多いなら
それは雰囲気の問題、ということが
大きいかもしれないな〜
