以前、富山県を訪れたときに
「ワクノウチ」という作りの
古民家を見せていただいたことがあります。
(町工のメンバーは前川建築さんのところで
改修したものを見た方が多いかな)
太い柱と横梁・縦梁で組まれた構造で
これが大きいほどステイタス
というものだったようです。
こちらは地元で保存会をされている
方の建物。
とても立派で素敵な空間なのですが…
現代においてはとても寒い。
無断熱の大空間を暖房するのは
当然効率が良くありません。
ワクノウチの居間はほとんど使わず
居間は別に設けて、そこだけ暖房している
ということでした。
これから建てる家は
家中どこでも快適というのが
当たり前の時代ですが
ワクノウチまで極端でなくても
ストック住宅のほとんどは
そうはなっていません。
かといって、フルリノベは
お金もかかるし…
ということで、暑さ寒さを
我慢して暮らしている人は
とても多いのではないでしょうか。
せめて、普段過ごしている
居室だけでも快適になったら…
というのは、工務店が
あんまりやらない仕事ですね。
やったとしても
あまりその仕事をアピールしない。
単価が低かったり
ビジュアル的に映えなかったり
色々理由はあるかと思いますが…
これからはそういうものも
きちんとこなして
アピールする必要もあるのでは?
というのにピッタリの
補助金があります。
【全国対象】既存住宅における断熱リフォーム支援事業
環境省の
二酸化炭素排出抑制対策事業補助金です。
昨日から最新の公募が始まりました。
事務局を北海道環境財団がやっていますが
全国で使える補助事業です。
(わざわざ、全国対象、と書いてありますね)
断熱リフォーム、と名乗っていますが
補助対象は外皮以外にも
蓄電システム、蓄熱設備
熱交換型換気設備が含まれます。
家全体の断熱改修への補助のほか
「居間だけ断熱」と銘打って
一部の改修も補助対象としています。
このところ、改修に使える補助金が増えていて
こちらはあまり注目されていないかもしれません。
予算額も多くはありません。
今回の予算は6,000万円です。
でも、だからこそ狙い目かもな〜と。
外皮部分の補助金額は最大で120万円。
局所だけ、と考えればなかなか
いい金額では?
他の補助金がうまく当てはまらない
という場合にもぜひ活用してください。
それと、補助金対象ではないですが
居間だけ快適に、という時には
ぜひ「びおソーラー」も活用してほしい!
こちらは、びおソーラーで改修した
物件のレポートです。
この家は、僕もお邪魔しましたが
改修し、びおソーラーの対象となった場所は
驚くほど快適でした。
改修設計・施工は造居さん。
場合によっては、
部分的に快適にする、という選択も
大いにありだな、と思う次第です。
紹介した補助金や、びおソーラーも
うまく使って、新築を建てる人以外にも
できるだけ多くの人が
快適に過ごせますように。