秘伝のタレとかソースとかに頼らない

これ、な〜んだ。

黒魔術の準備



ではありません。

野菜を

細かく刻み

炒めたら

トマトピューレと
スパイスを混ぜて
コトコト煮出し

残った野菜もブレンダーで
粉々にしてさらに煮込む

塩、酢で味を整えつつ
さらに煮込んで
出来上がり。

いわゆる「ソース」です。

あんまり美味しそうなビジュアルでは
ないけれど、これが実にうまい!

難しい作業ではないけど
手間も時間もかかる。

完成品を買ってきたら
もっと安価に・簡単に手に入りますが
それは金さえ出せば
誰でも手に入れられるもの。

自分なりのレシピで
手をかけて作ったものには
他にはない、という価値があるわけで

飲食業には
門外不出・秘伝のソースとか
何十年も継ぎ足しているタレだとか

そういう決定的な差別化要素が
あるけれど

工務店業において
そういうものはあるんだろうか?

飲食店は
「〇〇で買ってきたソースを
使っています」
と自慢しないけど

工務店は他者が作ったものを
堂々と自慢することがあります。

全館空調が〜
太陽光発電が〜
蓄電池が〜

というのは全て
それぞれのメーカーに
依存する部分なので

お隣の工務店だって
真似できてしまいます。

木材も、その他の材料も
自分のところでしか
手に入らない、というものは
ほぼ存在しません。

フランチャイズの商品も
カネさえ出せば手に入ります。

とあるフランチャイズの住宅を
見せてもらったときのことです。

そのフランチャイズが提供する
材料や設備にについては
とても饒舌なのですが

その他のことをたずねると

え、ああ、まあ普通です

と、しどろもどろに。

アンタが作ってる家だろーが!

その会社にとっては
秘伝のソースが
フランチャイズのマニュアル
だけだったんでしょうね…

(その後、営業用のトーク集見せてもらったら
言ってることがそのまんま、でした)

フランチャイズも
商品化住宅も、それ自体は
僕は否定しませんが

自社がそれを家づくりに取り入れているのは
なぜなのか

(メーカーや本部のうたい文句ではなくて)

その家に暮らす人にとって
何がいいことなのか

(こうすれば売れる、ではなく
お客さんに本当にいいと思っているのかどうか)

そこが欠けている
工務店がかなり多い!

メーカー製の既製品を一切使わずに
全部手づくり、なんてことは
現代の家づくりでは不可能ですが

材料、製品を吟味することは
可能です。

料理でいうなら
秘伝のソースだ! と
一つのアイテムに頼るのではなく

材料を吟味する目
それらを組み合わせるレシピづくり
おいしく調理する手わざ

そして、つくり手が一生懸命つくっている

そういう総合力
家づくりの差別化なんでしょうね。