旧ソ連のエスニックジョークで
ソビエト国民にも
テレビのチャンネルを選ぶ自由はある
という話を聞いたことがあります。
チャンネルの一つは
つまらない国営放送で
もう一つのチャンネルに変えると
KGBが銃を突きつけて
「国営放送のチャンネルを見ろ」という
その二つから選ぶ
自由があるというのだ…
選択肢がない、というのは
よくないことだ、とされた
時代だからこそのジョークですよね。
明日の静岡県知事選挙
投票日には行けないので
期日前投票で
ワタクシも県民としての選択を
果たしてまいりました。
静岡県知事選挙としては
最大の6人の候補が出馬して
冒頭のソ連の話よりは
ずっと選択肢が多いけれど
この中から選ばなきゃ行けないのか〜
というのも幸せか、不幸せか?
かつて、ブータン王国が
世界一幸せな国
なんて言われたことがありました。
なんのことはない
ブータン国民は選択肢がある
ということを知らなかったので
現状に満足していたのですが
実は世の中には選択肢が多い
と知った国民は
選択肢の少ない自国の暮らしを
幸せだと思わなくなっちゃったんだとか…
果たしてどっちが
本当の幸せなんでしょうね?
工務店の中には
住宅商品を「ラインナップ」として
webに掲載しているところがあります。
自社のオリジナルブランドから
フランチャイズまで色々あるけれど
この選択肢の多さって
みんなにとって幸せなんだろうか?
例えば外食に行くとして
練りに練ったコース料理の
1種類だけのところと
カレーもあれば
ラーメンもあるし
ステーキもある
ファミレス的なところと
どっちがいいでしょう?
一種類だけのコース的なやり方は
自信があるお勧めだけを
勧めてお客さんが喜んでくれて
繰り返しの仕事で練度が高まり
仕入れも均質化して有利になる
(もちろん飽きられる怖さはある)
一方、ファミレス的なやり方は
アレもコレも売れるように
色々準備して選択は客に委ね
思ったよりもアッチが売れないとか
従業員もオペレーションが
複雑になってミスはするし
単価の安い客が増えるし
そういう客がいるから
単価の高い客は来なくなる
ファミレス的にやって
成功している工務店も
あることはありますが
それは成功というよりも
売り上げが伸びている
と言い換えた方がいいのかも。
本当にそういうラインナップを
社会に届けたいのか
自分たちが本当に作りたい
家はなんだったのか
突き詰めていくと、そうそういくつも
ラインナップなんか出来ないのでは?
もちろん、工務店は
色々な会社がある方がいいし
それをお客さんが選択できるのは
豊かさかもしれないけど
一社の中に迷うほどの
選択肢があるのは
決して豊かではない
そういう場合は
別の看板でやってしまう
工務店もありますが
カッコつく範囲で
裏メニューくらいにしても
いいのかもね?