家が狭いから少子化って本当なのか

子どもを望んだ数にできない理由の上位に「家が狭い」という理由が。本当だとしたら、そういう層に十分な広さの家が提供できないと国が滅んでしまうではないですか。


昨年の出生数が72万人あまり
という統計の速報が出ました。

去年の出生数 統計開始以降最少 72万人余に 住宅事情も要因か | NHK
【NHK】去年1年間に生まれた子どもの数は、速報値で72万人余りと前の年より3万7000人余り減少し、統計を取り始めて以降、最も少…

前の年より3万7000人あまり減少
統計を取り始めて以来、過去最少

この結果の要因として
家が狭い
ということも挙げられているようです。
(詳しくは上のNHKニュースを見てくださいね)

家が狭い、という理由で
理想の子どもの数を持たない、というケースが
年々増えているんだそうです。

住居の延床面積が1平米大きくなれば
第二子が生まれる確率が3%高くなる

なんてデータもあるそうだけど

本当にそうだろうか? と思うし
究極的には家の広さ、というより
金の無さ
言い換えているんだろうけど

昨今の住宅価格高騰事情も考えると
新築の家を大きくしていく、というのは
なかなか難しい問題です。

僕のこのブログでは
一人暮らし向けの家や
高齢者向けの家づくりを
というようなことを度々書いています。

なぜか?

そういう人たちにとって
家が大きすぎるからです。

あれ?
家が小さいから
子どもが増えないはずなのに???

そうやって最大人数に合わせて
家を作るから
持て余す家がたくさん生まれていく…

世代毎の必要な広さと
実態のミスマッチですね。

子どもを作らない理由に
家が狭い
というのがある裏返しで

家を建てる理由に
子どもが増えるので手狭

というのが結構上位になりますよね。

多くの工務店は
そういうお客さんに対して

家なんか小さくていいんだ!
子ども部屋なんかいらないよ!

とは言わずに
予算の許す限りで最大の家を
作っていることでしょう。

子ども部屋などは
将来の物置部屋になると
多くの人は自分の経験で知っているのにね。

皆、今を生き残るのに必死で
将来のことなんか考えられない
かもしれませんが

人口が減っていく、ということは
仕事の数が減っていくことに
他ならない
ので
これをどう防ぐのか

いっそのこと若年世帯向けの
賃貸住宅にガツっと補助金を出して
家賃を安く抑え

ただしその賃貸住宅は末子が
高校を卒業するまでしか住めません

なんていう風にして
子育て世代をエコひいきしてあげて

注文住宅はその後じっくり建ててね

という社会になっていく
なんてのがいいのでは…
なんて思ったりします。

補助金云々、となると
一工務店がどうこうできる
話でもないのですが

子育て世帯向けに
少し広くて安い賃貸住宅を提供する

ということはできるかもしれません。

中古住宅のリノベでもいいし
なんなら、社長の自宅(多分部屋が余っている)を
そういうモデルとして貸すなり売るなり

そして社長は小さな家を建てて
またそれを
今度は高齢世帯向けのモデルにしたり

小規模な会社でも
なんらかのアクションはできるはずです。

そんな風になると
住み替えが増えていって
今の住宅事情とは全然違うことに
なるかもしれません。

予算が厳しいとはいえ
家が建てられる人に
子育てなんちゃらホーム
なんていう補助金を出すぐらいなら

もっと住環境が厳しい人のために
使ってやれよ!

それが政治の役割じゃないかと
と思うのですが

補助金がありま〜す
なんて喧伝している工務店からは
総スカンかもな〜

でも

みなさんの子の世代、孫の世代の
経営者のためにも

そしてもちろん社会のためにも
将来のお客を作っていかないと!

と、たまには説教じみた話を
してみました。