中東情勢がきな臭く(というか火が出ている)、原油高が現実のものになるようです。
機雷はないから安心してホルムズ海峡を通れ、ってアノ人が言ってるけど、アノ人の言うこと、真に受けたら大変だから…
さてどうなるか。住宅は石油がないと建たないからなあ(ほとんどの産業がそうですが)。
石油依存度の高いもの
住宅の部材で、石油依存度が高いものを挙げてみると
・発泡系断熱材
・塩ビ管
・樹脂サッシ(あまり塩ビサッシとは言いませんね)
・防水シート
・電線の被覆材(最近の値上がりは石油じゃなくて銅)
・ビニールクロス(クロスって布って意味ですが)
というあたりは、原料のほとんどが石油由来で
依存度が高いのは
・アスファルトルーフィング
・コーキング材
・塗料・接着剤
・無垢材に見えるようなプリントシート
間接的に依存しているものは
・合板・集成材(接着剤)
・窯業系サイディング(の塗装)
まだまだあるし、もちろん、例外はある。
低いものは?
逆に材料の石油依存度が低いものは
・木材(無垢)
・コンクリート・モルタル
・ガラス
・瓦
・レンガ・石
・土
・漆喰・珪藻土
・紙
・鉄
昔の家にあったものは大抵、原料の石油依存度が低い。そりゃそうだ、身近になかったんだもの。
石油フリーの素材でも
石油フリーの素材であっても、製造エネルギーが大きい場合、そのエネルギー源には、多くは石油が使われています。
・ガラス(高温で融解させるときに石油が使われれば依存度大・グラスウールも同じく)
・アルミ(電力の塊・水力発電が多い北陸で作られるケースが多いけど、火力発電由来なら実質石油石炭依存)
・瓦やレンガも焼成が必要で、そこで石油を使えば依存
・人工乾燥材は、かなり石油エネルギーを使います。
これ以外にも、多くの建材製造には石油が使われます。(石炭、というケースも多いけど、今回は別の話)
もちろん、輸送するのにも、ほとんどの場合は石油を使います。
石油がないとどうにもなんね〜な、こりゃ。
でも依存度は下げられるはず
ないとどうにもならないけど、だからと言ってこのままでいいか?
アメリカがシェールオイルで突然石油大国になったように、もしかして日本も…ってことはなさそうですし、石油依存度が高いというのは、やっぱりリスクです。
製造や輸送は、なかなか手が出せない分野ではありますが、「空間の石油依存度」だったらコントロールできるはず。
住まいの中に、石油化学製品(プラスチックっぽいもの)が多ければ多いほど、「いい空間」から離れていく。そんな気がします。
これはあくまで、個人の感想です。
でも、潜在的には、多くの人が持っている感覚ではないでしょうか。
建築家を中心に、壁掛けエアコンを嫌う人が多いのは、単に壁面のノイズになる、ということだけでなく、大きな樹脂…じゃないや、プラスチック製のものがある、ということを嫌悪しているのかもしれません。多分、金属製だったらそこそこ許容されるんじゃないだろうか。(冷蔵庫なんかも同じ?)
ある建築家が訪れた家を評して、障子に貼ったワーロンシートを「あれはいけない、空間が変わってしまう」といったのが、ずっと印象に残っています。
古い建築が素敵に見えるのは、ノスタルジーだけでなく、プラスチック製のものがないから、かもしれません。
もっとも、プラスチック漬けの家で育てば、それが当たり前になって、なんとも思わなくなるのかな…?

とはいえ、今だって、プラスチック依存度を下げることはできます。
全部はムリでも、一つ一つの選択で。
プラスチックを見せながら、でもそれっぽく見せないような工夫だってできるはずです。
その辺の選択や工夫を正直にできる工務店が支持されていくんじゃないでしょうか。
ちゃんと、考えた上で選択しよう。
